約40年もの間、京都の学生たちに”満腹”という幸せを提供してきた、餃子の王将出町店が2020年10月で閉店しました。
かなり惜しまれたとのことで閉店を知った当時の若者たちが、閉店日のその日に店に押しかけたそうです。
理由は店主・井上定博さんの定年で、後継ぎもいなかったので惜しまれつつ店じまいとなってしまいました。
後継ぎ問題はどこも深刻ですね、そのための閉店とは残念でなりません。
気になりますよね、今回は約3万人もの学生たちのお腹を満たしてきた餃子の王将出町店が閉店後どうなったのかを調査してみました。
地元に愛され、学生らの支えとなった井上さんのその後をご覧ください。
Contents
餃子の王将出町店その後どうなっている?
出町桝形商店街
ニュースでやってた
『いのうえの餃子』
看板パチリ‼️「餃子の王将」出町店で、2020年10月に引退した店主が出すみたい
楽しみ pic.twitter.com/UxkoOQ8z3e
— 京都探訪 (@kyototanbou_) February 21, 2023
餃子の王将出町店でお腹を満たしたみなさま、朗報です!
元「餃子の王将出町店」店主・井上定博さんが厨房に帰ってきます。
来たる2023年3月に「いのうえの餃子」として新店舗がオープンすることなりました。
場所は出町桝形商店街の中で、出町柳駅から徒歩5分の所。
2022年11月になじみの地域に空き店舗が出たと聞いて井上さんはさっそく新店舗の開店に乗り出したそうですよ。
餃子の王将出町店時代に大人気だった餃子は王将よりも安く1皿6個で270円(税込み)にする予定。
もうすぐあの人情あふれる「出町のおっさん」に会えますね。
食事も楽しみですが、井上さんに会いたいと思っている人も多いのではないでしょうか?
開店前なので営業時間や定休日などの詳しい情報がまだありませんが、オープンするのは間違いないのでチェックしましょう。
出店場所は確定しているの記載しておきますね。
〒602-0828
京都府京都市上京区二神町179
学生たちの食と心の支えだたった餃子の王将出町店
大衆中華② 餃子の王将 出町店
Socratesを出て新福より天一を選択し、西へ舵をきって歩きだしたところで王将の看板を見かけてしまった…。学生は皿洗いでタダになる有名な王将ね。餃子以外は独自路線の味やな。王将で先客ゼロ後客ゼロなんて初めてやわ。 pic.twitter.com/um4m7BW8am— shige (@shige86585188) November 17, 2019
”めし代のない人お腹いっぱいただで食べさせてあげます、但(ただ)しお皿洗いをしてもらいます”
という謳(うた)い文句のもとで、井上さんは約3万人もの学生さんのお腹を満腹にしてきました。
お金のない学生たちにとってまさに食のオアシスですね。
30分の皿洗いと引き換えでしたが、お腹と同時に精神面でも学生たちの支えとなっていたでしょう。
お店の周りには主に下記の大学があります。
- 京都工芸繊維大学
- 京都大学大学院
- 同志社女子大学
- 同志社大学
- 京都府立大学
- 京都府立医科大学
京大こと、京都大学と同志社大学に関連する施設が多くありますね。
それではどれほど餃子の王将出町店が愛されたかをSNSでご覧いただきましょう。
惜しまれた閉店とまさかの奇跡
学生たちや地元の方々からは閉店を惜しむ声が多くありました。
餃子の王将出町店閉店するのか。ここは白飯の量が異常なくらい盛られてるのにそれを知らずご飯大盛りで!と頼んだ大学一回生が日本昔ばなしかってくらい盛られた白飯が出てきてそれを絶望的な顔でもさもさ食ってるのを見るのが京都の春の風物詩だったのに
— タツヤ@5年目も放課後 (@tatsuya_GETB) August 21, 2020
もはや京都の春の恒例行事と化していますね 。
餃子の王将の話をすると、どうしても出町店のことを思い出しますね
お金のない学生のために、皿洗いをしたら無料でお腹いっぱい食べさせてくれるサービスを40年近く続けてくれていた店舗です
閉店が決まってからは、学生時代にお世話になった人が全国から集まってきたとか
— みえっぱりな京都人bot (@kyoutojin_bot) July 25, 2022
受けた恩を忘れなかったんですね。
さらになんと36年前に貸したお金が戻ってきたとのこと。
貸してもらった本人は、ずっと気にしていて記事を見てすっ飛んできたようです。
とてつもない奇跡ですよね。
返しに来た人は井上さんはもう死んだと思っていたそう。
少々物騒な考えですが、井上さんが学生たちにどれほど信頼され愛されてきたのか分かりますね。
ですが井上さんが行う学生たちへのサービスについて、ご家族は何も言わないのでしょうか?
どう見ても採算が合わないですからね。
今の人情あふれる井上さんからは想像できないような、ハードな事情がありそうですよ。
餃子の王将出町店・井上店主の過去
学生に限り条件を満たすとメシ代がタダになることで長年有名だった京都の餃子の王将出町店が今日で閉店。
朝から夜まで閉店を惜しむ人が訪れて店の外まで溢れた。店前には空になった餃子保管パレットも山積み!
店主の井上さん、スタッフさんお疲れ様でした。そしてありがとうございました。 pic.twitter.com/KvDQxL2eIv— soudesu (@imadesu0) October 31, 2020
もともと餃子の王将出町店の信念は井上さんの過去にあります。
20歳の時、奥さんと駆け落ちをして大阪に出た際、食べるものにも困った井上さんに職場の先輩たちが食事をおごってくれました。
その時「どれだけ貧乏でも、満腹になれれば幸せになれる」といわれたことがきっかけとなっています。
駆け落ちしたということは、全てを捨ててきたのでしょう。
身内には全く頼れない、おそらく故郷とは離れた遠い地で、その時の先輩たちの言葉は井上さんにとって、何よりも重く深く響いたと思います。
そしてそれは同じ立場の奥様も同じだった…。
だからこそ奥様は井上さんを陰ながら支えているのでは。
”金儲けは関係ない、お客さんが満腹なって喜んでくれたらくれたらそれでいい”
自分の意志を貫き、未来を切り開いた井上さんだからこそ、未来へと走り続ける学生たちに幸せを料理という形で与えているのですね。
餃子の王将出町店・閉店後の現在は飲食店?
餃子の王将出町店の跡地 pic.twitter.com/0Q9sG1prtH
— 佐久良ゆきかぜ (@sakra_yukikaze) November 23, 2020
餃子の王将出町店の跡地にはまだ何も入ってはいません。
常連客や食事に困った学生たちを、お腹も心も満たして賑わったこの場所がこのように閑散としているのは悲しいですね。
あれほど地元になじんでいた人気店ですから、後に入る店舗はかなり覚悟がいるでしょう。
飲食店の中でも特に中華は入りにくいですよね。
全く違うジャンルのお店でも良いですが、中を一掃しなければならず、コストがかかり過ぎて余計にハードルが上がってしまします。
そう考えるともう少し時間を置いた方がいいのかもしれません。
まとめ
この時世目先のお金儲けに魂を売る会社もある中ここには人情があった 去年僕もお世話になった餃子の王将出町店が今月末で閉店 また一つ昭和の名店の灯が消える 店長に送り出してもらった1人として絶対諦めんとかつ全うに生きてまいります!店長は京都の誇りです pic.twitter.com/jFq5aBYAI9
— ドキュメンタリー芸人コラアゲンはいごうまん@唯一無二の体験談を語る人 (@collagen_haigo) October 23, 2020
今回は餃子の王将出町店のその後について調査しました。
井上さんのような義理人情にあつい人は今時珍しいですね。
今は、世界的な感染症の影響で誰もが自分自身のことだけで精一杯。
そんな時代に自分たちのような辛い目に合わせまいと、採算度外視で食事を無料提供するなんてなかなかできません。
餃子の王将出町店は閉店してしまいましたが、新た場所でまたおいしい食事と温かい心を提供してくれるのでしょう。
今は出町のおっさんの新店舗・いのうえの餃子のその後を楽しみに待ちましょう。