「しな織」が出来るまで

しな布とは、「シナノキ」「オオボダイジュ」の樹皮から採れる繊維で糸を作り、布状に織り上げたもので、約1年間を掛けて、21の工程を経て作り上げられます。
ざっくりとした手触りと落ち着きのある風合いが特徴です。 古くから、この地域住民の生業として育まれてきました。

平成12年 山形県マルチメディア開発推進協議会制作「しな織が出来るまで」を動画で配信しています。再生ボタンを押して下さい。
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1.皮はぎ (6月中旬~下旬、1日間)

シナノキを切り倒し、枝を落とします。樹皮を剥いで、つぎに表皮を剥ぎます。
2.乾燥 (7月中旬、7日間)
日光で充分に乾燥させ、「しな煮」まで屋根裏部屋などにしまっておきます。

3.水つけ
「しな煮」の2日ぐらい前に、家の前の池の水につけておきます。

4.巻く
水に浸しておいた皮を取り出し、釜に入れる大きさにぐるぐるまいて十文字にゆわえます。

5.しな煮 (8月上旬・4日間)

赤土で作ったかまどに大釜をのせ、巻いた皮と、木炭、水を入れて約10時間~12時間煮ます。

6.へぐれたて (8月中旬・2日間)

釜から出してサッと水洗いし、両手でもみほぐし、1枚1枚層ごとにはがしていきます。
7.しなこき (8月下旬)
川に持って行き、流れの方向に何回となく、こいていきます。 右手に石を持つ人や、竹棒を持つ人がいます。 こくことにより、繊維だけが残り、幅広い一枚ものでやわらかいものになります。

8.しな漬け (9月上旬・2日間)
カセにした「しな」を大きな桶にいれ、こぬかと水で2昼夜漬け込み、川できれいに水洗いします。

9.しなほし (9月中旬・2日間)
「しなさき」まで保存しておくために、軒先などにつるして完全に乾燥させます。

10.しなさき  (11月上旬・10日間)
「しな」を水でサッとぬらして、指をたくみに操って、幅広いしなを細かく裂き、糸のようにします。 裂き終わると、一束ずつに束ねて、また乾燥させておきます。

11.しなうみ
しな糸をつないでいくのに、糸のつなぎ目に爪で穴をあけ、小さい輪を作り、次のしな糸をさしいれ、よりこんで長い糸にかえていきます。

12.へそかき  (11月中旬)
「しなより」を容易にするために、うみ終わったしな糸は「おほけ」にたまったものをそのままひっくり返し、「へそかき」をします。 中に親指を入れながら、図のような形に巻いていきます。

13.しなより  (11月末~12月初旬・3日間)
乾燥すると、ささくれるので、「へそ」を充分にぬらして「糸より」をします。

14.枠移し  (12月中旬)
「うったて」という台に木枠を乗せ、手回しで「つむだま」から糸をうつしていく。

15.整経  (12月下旬・1日間)
「へば」(整径台)に糸を引っ掛けて行くのに、歩く回数を少なくするため木枠を10個以上常備し、穴のあいた板に糸を通し、上下往復して一つ幾分の縦糸をかけていきます。

16.ちぎり巻き
間に「はたくさ」をはさみながら、はた織り機の心棒「ちきり」に巻いていきます。

17.綜光通し(そうこうとうし) (2月中旬・2日間)

18.おさ通し

19.おりつけ布に結ぶ

20.くだ巻き 
横糸を「くだ」に巻き、「ひ」に通します。

21.織る(はたおり) (3月中旬~下旬・10日間)
昔から織られている「いざり機」や、改良された「高はた」で織られています。
こうして「しな布」が出来ます。